お子さんの歯の仕上げ磨きは一般的に10~12才まで行うことが推奨されています。お子さんの歯磨きの癖を知って磨き残しのないようにすることが大切です。
目次
仕上げ磨きの目的
仕上げ磨きとは、お子さんが自分で歯磨きをして、そのあとにお母さんやお父さんが仕上げとして歯を磨いてあげることをいいます。仕上げ磨きは何才まで行うのかはっきり決まっているわけではありませんが、一般的には10~12才くらいまで行うように推奨されています。
仕上げ磨きは、子供が自分で正しく歯を磨くことが難しい時期に、保護者が手伝ってしっかりと歯垢を取り除くためのものです。特に、永久歯が生え始める6歳前後からは、大人の歯と乳歯が混在する「混合歯列期」に入るため、歯並びが複雑で汚れが溜まりやすくなります。この時期にしっかりと磨かないと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
仕上げ磨きが必要な期間
仕上げ磨きの必要な期間は、一般的には10歳~12歳頃までとされています。この時期は、子供の手の器用さが発達し、自分で正しく歯磨きができるようになる年齢です。しかし、個々の子供によって発達の速度は異なるため、仕上げ磨きを続ける期間はあくまで目安とし、子供の歯磨きスキルを見ながら判断することが重要です。
仕上げ磨きをやめるタイミング
仕上げ磨きをやめるタイミングは、次のようなポイントを参考にします。
- 正しい歯磨きの仕方を理解しているか・・歯ブラシの持ち方や歯の隅々まで磨く方法を習得しているかどうか。
- 磨き残しがないか確認する・・歯磨き後に歯垢が残っていないか、磨き残しがないかを確認します。特に、奥歯や歯と歯の間などは磨きにくい場所です。
- 毎日の歯磨きが習慣になっているか・・自分で毎日きちんと歯磨きができているかどうかも重要です。
保護者の役割
仕上げ磨きをやめた後も、定期的に子供の歯磨き状況をチェックし、歯磨きの指導を続けることが大切です。また、定期的な歯科健診に通い、プロのチェックと歯のクリーニングを受けることで、虫歯や歯周病のリスクを抑えることができます。
仕上げ磨きを続けることのメリット
仕上げ磨きを続けることで、以下のようなメリットがあります。
- 虫歯予防・・仕上げ磨きにより歯垢をしっかりと取り除けるため、虫歯の発生を防げます。
- 歯周病予防・・歯肉や歯と歯の間の清掃を徹底できるため、歯周病のリスクを低減します。
- 歯磨きの習慣化・・親が手伝うことで、子供に歯磨きの大切さを理解させ、習慣化を促進します。
仕上げ磨きは、子供の歯の健康を守るためにとても重要なケアです。年齢に応じて少しずつ自立を促しながらも、歯科医師のアドバイスを参考にして、仕上げ磨きをやめるタイミングを見極めてください。
正しい歯磨きの習慣はどうやって身につけたらいいの?
ただ、年齢に関係なく、歯みがきが上手に出来ない、または歯磨きが嫌いでサボってしまうお子さんの場合は、仕上げ磨きやチェックをせずに放っておくと虫歯になるリスクが高くなります。
そのためご両親がお子さんの歯の状態を観察して、必要があれば歯みがきのサポートをしてあげましょう。
お子さんの歯磨きを習慣づけるのはご両親の役割です。目安としては、乳歯が生えてくる8ヶ月頃から歯磨きを始め、奥歯が生える1才6ヶ月頃までには歯みがきの習慣が定着するようにしましょう。
仕上げ磨きはどうして必要なの?
乳歯から永久歯に生え変わる期間は6~12歳頃までです。この期間は乳歯と永久歯が混ざりあっている為「混合歯列期」と呼ばれます。
混合歯列期は生えたばかりの永久歯や、抜けそうでグラグラしている乳歯や、既に乳歯が抜けてしまった部分もあり、歯の大きさや位置がバラバラで汚れが付きやすく、歯磨きがしにくい時期です。
グラグラしている乳歯があった場合、お子さんは歯磨きを嫌がるかもしれませんので、仕上げ磨きでは痛くないようにやさしく磨くように気を付けましょう。
乳歯は永久歯と比べてやわらかく、虫歯になりやすいだけでなく進行も早いです。永久歯は乳歯よりは強いものの、象牙質がまだ柔らかいので油断は出来ません。そのため混合歯列期にしっかり歯磨きをしておかないと、永久歯がむし歯になるリスクが高まるのです。
仕上げ磨きはどうやってすればいいの?
仕上げ磨きのやり方はいくつかあります。お子さんが小さい間は、お母さんの膝の上にお子さんを寝かせて、お口の中を覗き込むような形で行います。
お子さんが大きくなってきてからは、お母さんがお子さんの後ろに立って鏡を見ながら行うと良いでしょう。
歯みがき粉を使い始めてからは、寝かせて歯みがきすると歯磨き粉を飲み込んでしまうことがありますので、お子さんを立たせて歯磨きをするか、仕上げ磨きは歯磨き粉を使わずに行います。
前歯の仕上げ磨き
仕上げ磨きをするときの注意点として、上唇と歯茎を繋いでいるスジの部分に歯ブラシが当たると痛いので、気を付けましょう。歯ブラシを持っていない方の手でスジの部分に指を当てて隠すようにすれば、歯ブラシが当たりにくくなります。
奥歯の仕上げ磨き
奥歯は、歯面や歯と歯の間、歯と歯茎の間に歯垢がたまりやすい場所です。歯ブラシの動かし方は、奥から手前に向かってやさしく動かして歯垢をきれいに取ります。
子どもが仕上げ磨きを嫌がるときはどうしたらいい?
お子さんが仕上げ磨きを嫌がって激しく泣き出してしまった時は、暫くの間は声かけしてもお子さんの耳に入らず、無駄な時もありますが、日頃から仕上げ磨きの前に「歯をピカピカにしようね」など、ポジティブな言葉がけをしながら、楽しい雰囲気で行えるように心がけましょう。
「ママの仕上げ磨きは嫌だけど、パパならいい」ということもあります。お子さんの性格に合わせて、色々工夫しながら行いましょう。
一人で歯磨き出来るようになるのはいつごろから?
子どもが自分で自分の歯を磨けるようになるのは4才位からです。6才になると殆ど全ての子どもが自分で歯磨き出来るようになります。とはいえ、6才くらいまではまだ一人磨きだけでは虫歯の心配があります。虫歯予防のために、必ず親が仕上げ磨きを行いましょう。
仕上げ磨きはいつまで必要かに関するQ&A
仕上げ磨きは一般的に10~12才くらいまで行われることが推奨されています。しかし、個人差がありますので、お子さんの歯の状態を観察し、必要に応じて続けるか判断しましょう。
乳歯が生えてくる8ヶ月頃から歯磨きを始め、奥歯が生える1才6ヶ月頃までには歯みがきの習慣を身につけさせることが大切です。親がお手本を示し、子供のサポートをしながら、楽しみながら続けるよう心掛けましょう。
子供が仕上げ磨きを嫌がる場合は、ポジティブな言葉かけや楽しい雰囲気を作りながら行うことが大切です。また、お子さんの性格に合わせて工夫することも重要です。例えば、他の家族が行うと喜ぶこともありますので、様々な方法を試してみましょう
まとめ
睡眠中は大人も子供も唾液の分泌が減ってお口の中が乾き、細菌が繁殖しやすくなります。そのため、1日に何度も仕上げ磨きが出来ないときは、寝る前に行うようにしましょう。12才までに正しい歯磨きの習慣が身に着けば、一生の習慣となりますので、飽きさせないように工夫しながら歯みがきを行いましょう。