
夜中、突然のズキズキとした痛み…。
「なんでこんな時間に限って…」「明日、大事な仕事があるのに…」と、眠れないまま布団の中で悶々としていませんか?
昼間はなんともなかったのに、寝る前になって急に歯が痛み出すことってありますよね。何をしても気になってしまい、目をつぶっても痛みがじんわり広がってくる…。時計を見ると、もう夜中の2時。このまま朝まで我慢するしかないのかと、不安と苛立ちが募るばかり。
そんな経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか?
「歯が痛いのに眠れない」なんて、本当に辛いですよね。でも、そんなときに少しでも痛みを和らげる方法があれば、少し安心できるかもしれません。
そこで今回は、 夜中に歯が痛くなったときの応急処置と、そもそもなぜ夜に痛みが強くなるのか、根本的な解決策まで わかりやすくお伝えします。
夜中に歯が痛くなるのはなぜ?
「昼間は気にならなかったのに、夜になると急に歯がズキズキして眠れない…」そんな経験をされたことはありませんか?
夜中に歯が痛くなる理由には、以下のようなものがあります。
副交感神経の影響 → 夜はリラックスするために副交感神経が優位になりますが、これにより痛みを感じやすくなることがあります。
唾液の減少 → 寝ている間は唾液の分泌量が減少し、細菌が繁殖しやすくなります。
このような要因が重なり、夜に歯の痛みが増すことが多いのです。
眠れないほど歯が痛いときの応急処置
夜中に突然歯が痛くなったとき、どうにかしてこの痛みを抑えたいですよね。「今すぐ痛みを和らげたい!」そんなときに役立つ応急処置をご紹介します。
1. 冷やして炎症を抑える
やり方
歯が痛む部分の外側(頬や顎)を保冷剤や氷を包んだタオルで冷やすことで、炎症を抑えることができます。
1回 15~20分 を目安に冷やし、その後はしばらく間隔を空ける
氷水を口に含むのはNG! 冷たすぎると神経に刺激を与え、逆に痛みが増す可能性があります
なぜ冷やすと良いのか?
冷やすことで 血流が抑えられ、炎症による腫れや痛みを軽減 できます。特に 歯茎が腫れている場合 や ズキズキと脈打つような痛み には効果的です。
注意点
長時間冷やしすぎると逆に血行が悪くなり、回復を遅らせる可能性があります
2. 痛み止め(鎮痛薬)を服用する
市販の鎮痛薬(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)を服用することで、一時的に痛みを和らげることができます。ただし、用法・用量を守りましょう。
おすすめの鎮痛薬
→ 炎症を抑える作用があり、ズキズキする痛みに効果的
アセトアミノフェン系(例:カロナール、タイレノールA)
→ 胃に優しく、妊婦さんやお子さんにも使用可能
服用時の注意点
用法・用量を守ること! 過剰摂取は副作用を引き起こす恐れがあります
空腹時は避ける(胃を荒らす可能性があるため)
普段服用している薬との飲み合わせを確認する(他の薬との併用に注意)
即効性のある薬は?
→ 錠剤よりも 粉薬やカプセル のほうが吸収が早く、即効性が期待できます。
3. 口をすすぐ(殺菌&炎症緩和)
方法1:塩水うがい
ぬるま湯に塩を溶かして口をすすぐと、炎症を抑え、細菌の繁殖を防ぐ効果があります。
そのまま 30秒ほど口に含み、優しく吐き出す(強くゆすぐのはNG)
方法2:市販のうがい薬を使う
口内の細菌を減らし、炎症の悪化を防ぐ
【なぜ効果があるのか?】
塩水には殺菌・消毒作用があり、口内の細菌を抑えることで 炎症の進行を防ぎます。また、歯茎が腫れている場合 にも効果的です。
注意点
強くうがいをすると、余計に刺激を与えて悪化する可能性がある
4. 頭を高くして寝る
横になると血流が増え痛みが強くなるため、上半身を少し高くして寝ると痛みを抑えられます。
やり方
仰向けよりも横向きがオススメ(痛みがある側を上にする)
なぜ効果があるのか?
横になると血流が増え、炎症が悪化しやすくなります。頭を高くすると 血液の流れを抑え、痛みが和らぐ 効果があります。
注意点
うつ伏せで寝ると圧力がかかり、逆に痛みが増す場合があるのでNG!
5. 食べ物・飲み物に気をつける
避けたほうがいいもの
→ 血流が増えて痛みが悪化する可能性がある
冷たすぎる飲み物(氷水・アイス・炭酸飲料)
→ 知覚過敏の刺激になり、痛みを増すことがある
糖分が多い食べ物(チョコ・ジュースなど)
→ 虫歯菌が活発になり、痛みが悪化する
おすすめの食べ物
水(常温)(口内を清潔に保ちやすい)
6. 痛みのある歯を使わない
食事時の注意
柔らかいものを食べる(固いものは歯に負担をかける)
なぜ効果があるのか?
痛みがある歯を使うと、 さらに神経を刺激し、痛みが強くなる 可能性があります。負担を減らし、少しでも炎症を抑えることが大切です。
これらの方法で痛みを軽減できますが、あくまで応急処置です。歯科医院での治療が必要な場合がほとんどです。
やってはいけない! 痛みを悪化させるNG行動
「痛いからといって、ついやってしまう行動」が、実は症状を悪化させることがあります。
アルコールや熱い飲み物を飲む → 血行が良くなり、炎症がひどくなる可能性があります。
痛みがある歯を強く押す・触る → 細菌が入り込み、炎症が悪化する可能性があります。
喫煙をする → タバコの成分が炎症を悪化させることがあるため、控えましょう。
放置する → 「そのうち治るだろう」と放置すると、虫歯や歯周病が進行し、さらに強い痛みを引き起こすことがあります。
これらのNG行動を避けることで、症状を悪化させずに済みます。
歯が痛くて眠れない原因とは?
夜に歯が痛くなるのは、次のような原因が考えられます。
虫歯の進行
初期の虫歯は痛みを感じにくいですが、進行すると神経に近づき、夜間にズキズキとした痛みを引き起こします。
歯茎の炎症(歯周病)
歯茎に炎症が起こると、夜間に腫れや痛みが悪化することがあります。
親知らずの炎症
親知らずが正しく生えていない場合、周囲の歯茎が炎症を起こし、痛みが生じることがあります。
知覚過敏
冷たいものや歯磨き時の刺激で痛む場合は、知覚過敏が原因の可能性があります。
いずれの場合も、「痛みが続く・悪化する」場合は歯科医院での診察を受けましょう。
根本的な解決策:歯科医院での治療と予防策
痛みを繰り返さないためには、根本的な治療が必要です。
歯科医院での治療
歯周病の場合 → 歯石除去や歯垢の除去を行い、炎症を改善。
親知らずが原因の場合 → 状況に応じて抜歯。
予防策
定期的な健診を受ける → 早期発見・早期治療が痛みを未然に防ぎます。
食生活を見直す → 甘いものを控え、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
まとめ
痛みを繰り返さないために大切なこと
眠れないほどの歯の痛みは、誰にとってもつらいものです。
- 応急処置で痛みを和らげる
- NG行動を避ける
- 根本的な治療を受ける
- 毎日のケアと健診を心がける
このような対策を取ることで、痛みに悩まされることなく快適な毎日を送れるようになります。「ちょっと痛いだけ」と放置せず、早めに歯科医院に相談してくださいね!