歯に悪い飲み物にはどんなものがあるでしょうか?
ダイレクトに歯を溶かす働きのある飲み物がありますので、ご説明します。
歯のために避けた方がいい飲み物たち
飲食することで歯はダメージを受ける可能性があります。歯がダメージを受けると、お口の健康だけでなく、全身の健康にも深刻な影響を与えることがあります。
まず、歯に悪い影響を与える飲み物は、歯を溶かしてしまう「酸性」の飲み物と、虫歯菌のエサになりやすい「甘い」飲み物です。歯に悪いとされる飲み物についてご説明します。
1.炭酸飲料
炭酸飲料は酸を含む飲み物で、酸は歯のエナメル質を溶かしてしまいます。また、炭酸飲料は非常に多くの砂糖を含んでおり、お口の中の虫歯菌が糖を取り込んで酸を出し、歯にひどいダメージを与えます。
2.コーヒー
コーヒーには活性酸素を抑える作用があるため、身体に良いと言われる反面、コーヒーに含まれるステインは着色することで歯の表面を汚す可能性があります。
また、コーヒーは酸性の飲み物で、pH5程度です。pH6くらいから歯が溶け始めます。そのため、コーヒーが長い時間お口の中にとどまると歯の表面のエナメル質を溶かしていきます。
コーヒーに砂糖を入れなくても、頻繁に飲んでいれば、食べ物や飲み物に含まれる酸によって歯が溶ける酸蝕歯(さんしょくし)と呼ばれる状態になります。もちろん、コーヒーに砂糖を加えると、虫歯を引き起こすリスクが高まります。
3.アルコール
アルコール飲料は、糖分が原因でエナメル質をすり減らす可能性があります。アルコールが脱水状態になっているため、歯茎も苦しむ可能性があります。赤ワインのような飲み物も歯を汚す可能性があります。結論–アルコール消費量を最小限に抑えるようにしてください。
ビール、チューハイなどにも注意しましょう。
4.フルーツジュース
一般的に健康的と見なされるフルーツジュースでさえ歯のためには避けるべき飲み物に含まれます。炭酸飲料と同様に、フルーツジュースには大量の砂糖が含まれているため、エナメル質がすり減り、歯垢の蓄積が促進されます。
毎朝オレンジジュースを飲む習慣のある方は、コップ一杯の水と食後の歯磨きで洗い流してください。
歯に悪い飲み物の特徴は?
pH値が低い、つまり酸性の飲み物は、歯を溶かしてしまいますので、虫歯になりやすいです。pH(ペーハー、ピーエッチ)とは水素イオン濃度の略称のことで、液体が酸性かアルカリ性かを数値で示します。
数値は7がちょうど真ん中で「中性」を示し、7より小さいものは「酸性」、7より大きいものは「アルカリ性」に分類されます。酸性の飲料は歯を溶かしてしまいますので、虫歯を防ぐためにはpH7より低い酸性の飲み物は摂取を控えましょう。
実際に歯が溶け始めるpHは5.5程度といわれていますので、H5.5以下の飲み物には特に注意しましょう。
これらの飲み物を飲んだときはどうする?
ものを食べたときには、歯と歯の間に食べ物が挟まったり、歯に歯垢がこびりついたりしますが、飲み物の場合は、歯の表面に残っているものは少ないと考えられます。
そこで、歯に悪い飲み物を飲んだときに虫歯にならないための方法は、まず水を飲んでお口の中を洗い流すことです。液体の洗口薬でうがいをすれば、なお良いです。
歯磨きやデンタルフロスを追加しても良いのですが、やり過ぎは禁物です。歯のセルフケアのやり過ぎで逆に歯を傷めないように注意しましょう。
歯のために避けた方がいい飲み物に関するQ&A
歯に悪い飲み物の特徴は、主に2つあります。第一に、pH値が低い「酸性」の飲み物です。これらの飲み物は歯を溶かしてしまい、虫歯のリスクを高めます。第二に、「甘い」飲み物も問題です。これらは虫歯菌のエサとなり、さらに歯を傷つけます。
炭酸飲料は酸を含み、歯のエナメル質を溶かしてしまいます。さらに、多くの炭酸飲料には砂糖が含まれており、虫歯菌がこれをエサにして酸を生成するため、歯にダメージを与えます。これらの理由から、炭酸飲料は歯に悪い影響を与える飲み物とされています。
アルコール飲料には糖分が含まれており、これがエナメル質をすり減らす原因となります。また、アルコールが脱水作用を持つため、歯茎も影響を受ける可能性があります。赤ワインなども歯を着色させる恐れがあります。アルコール消費量を控えることで、歯の健康を保つことが重要です。
まとめ
酸性の飲み物は歯を溶かしますが、だから飲んではいけないのではなく、飲み方に気をつけましょうということです。
酸性の飲み物をダラダラと長時間にわたって飲み続けると、お口の中が酸性に傾いた状態が続き、歯が溶かされ続けることになります。水を飲んだり洗口剤でお口をゆすぐなど、歯を溶かさないように工夫しましょう。