矯正歯科

スポーツをしていますがマウスピース矯正は出来ますか

スポーツをしていますがマウスピース矯正は出来ますか

矯正治療中に接触の多いスポーツをすると、矯正器具が原因で怪我をしたり、口内に怪我をすることもあります。しかし、マウスピース矯正は、透明で取り外しが可能なため、スポーツを行う際も従来のワイヤー矯正に比べて安全性が高く、快適に治療を続けることができます。スポーツをしている方が安心してマウスピース矯正を行うためのポイントについて解説します。

マウスピース矯正とは?

マウスピース矯正は、透明で取り外し可能なマウスピースを使用して歯並びを改善する治療法です。ブラケットとワイヤーを使用するワイヤー矯正とは違い、見た目に配慮した治療が可能で、痛みも少なく、日常生活への影響が少ないのが特徴です。

スポーツをしている患者さんにとって、マウスピース矯正はとても便利です。従来のワイヤー矯正では、スポーツ中に装置が外れたり、口内を傷つけたりするリスクがありましたが、マウスピース矯正ならその心配は大幅に軽減されます。

スポーツ中にマウスピースを装着しても大丈夫?

矯正用のマウスピースを装着したままでスポーツをする場合に、怪我をしたりマウスピースが壊れたりする心配はないのでしょうか。基本的には、非接触のスポーツであればマウスピースをそのまま装着してプレーすることが可能です。しかし、接触のあるスポーツ(ラグビーやボクシングなど)では、マウスピースが損傷するリスクがあります。

  1. 非接触スポーツ(例:ランニング、バスケットボール)・・マウスピースの装着はほとんど問題ありません。
  2. 接触スポーツ(例:ラグビー、サッカー、ボクシング)・・強い衝撃を受ける可能性が高いため、マウスピースが損傷する恐れがあります。そのため、スポーツ用のマウスガードを併用することが推奨されます。

1. 非接触スポーツの場合

非接触スポーツ、例えばランニング、ヨガ、バスケットボールやテニスなどでは、マウスピースを装着したままプレーしても問題ありません。これらのスポーツは顔や口に直接的な衝撃を受けるリスクが少なく、マウスピース矯正の影響をほとんど受けることなく、安全にスポーツを続けることができます。

2. 接触スポーツの場合

接触の激しいスポーツ、例えばラグビー、アメフト、サッカー、ボクシングなどでは、顔や口に衝撃が加わる可能性が高いため、矯正用マウスピースだけでは十分な保護ができないことがあります。これらのスポーツを行う際には、通常の矯正用マウスピースに加え、スポーツ用のマウスガードを装着することが推奨されます。スポーツ用のマウスガードは、衝撃を吸収し、歯やマウスピースを損傷から守る役割があります。

矯正用マウスピースの装着と取り外し

スポーツ中に矯正用マウスピースを取り外すか装着したままにするかの判断は、スポーツの種類によって異なります。非接触スポーツでは、マウスピースを装着したままで問題ないことが多いですが、接触スポーツでは、激しい動きや衝撃を受ける可能性があるため、取り外す選択肢も考えられます。ただし、矯正の進行状況に影響が出ないように、歯科医師と相談のうえ適切な判断をすることが重要です。

スポーツ中のリスクと注意点

接触スポーツに限らず、どのスポーツでも一定のリスクが存在します。例えば、激しい運動により口の中が乾燥しやすくなり、マウスピースが摩擦で口内に刺激を与える場合があります。そのため、こまめに水分補給を行い、口内環境を整えることが大切です。また、マウスピースの使用中に違和感や痛みを感じた場合は、すぐに使用を中止し、歯科医師に相談することが推奨されます。

スポーツ中に注意すべきその他のポイント

マウスピースの清潔さを保つこと

スポーツ後は、汗や汚れが付着している可能性があるため、マウスピースを取り外してしっかりと洗浄しましょう。定期的にマウスピースを清潔に保つことで、口内の健康を維持できます。

定期的なチェックを受けること

スポーツ活動中にマウスピースが変形したり破損したりすることもあります。それ以外に、アタッチメントが取れたり、マウスピースが浮いて歯にきちんと密着していない状態で使っていたりすることもあります。定期的な健診を受け、マウスピースの状態を確認し、必要に応じて対処を行いましょう。

マウスピース矯正は、スポーツを行う方にとっても優れた治療法です。ただし、特に接触の激しいスポーツを行う場合には、矯正用マウスピースだけでなく、スポーツ用マウスガードの使用を検討し、安全に治療を続けられるようにすることが重要です。スポーツの種類や活動内容に合わせた適切な対応を心がけることで、矯正治療とスポーツの両立が可能になります。

矯正用マウスピースとスポーツ用マウスガードの違い

矯正用のマウスピースと、スポーツ用のマウスガードは役割が異なります。矯正用マウスピースは、歯並びを整えるための治療器具であり、スポーツ中の衝撃から歯を守ることを目的としていません。一方、スポーツ用のマウスガードは、衝撃吸収や歯の保護を目的としてデザインされています。

スポーツ中に矯正用マウスピースを装着したままでも安全性を確保するためには、スポーツ用マウスガードを上から装着することが有効です。こうすることで、スポーツ時の強い衝撃から矯正器具や歯を保護できます。

マウスピース矯正の安全性を確保するためのポイント

マウスピース矯正を行う際に、特にスポーツをしている患者さんが注意すべきポイントがいくつかあります。

フィット感を確認する

スポーツ中にマウスピースがずれたり外れたりしないよう、フィット感がしっかりとしたものを選ぶことが重要です。必要に応じて、歯科医師に調整を依頼しましょう。

破損を防ぐためにケアを行う

マウスピースは定期的に洗浄し、破損や汚れを防ぐための適切なケアを行うことが必要です。また、定期的な健診を受けて、マウスピースの状態を確認することも大切です。

スポーツをしている患者さんへのアドバイス

スポーツを行う患者さんがマウスピース矯正を受ける際のポイントとして、以下の点に注意しましょう。

スポーツ用マウスガードの使用

接触の多いスポーツを行う際は、矯正用マウスピースの上にスポーツ用のマウスガードを装着することをお勧めします。

定期的なケア

スポーツ後はマウスピースを外して洗浄し、歯磨きを行う習慣をつけましょう。また、定期的に健診を受けて、口内の健康状態を確認することが大切です。

マウスピースの適切な保管

使用していないときは、マウスピースを清潔なケースに保管し、変形や破損を防ぎましょう。

まとめ

スポーツをしている患者さんにとって、マウスピース矯正は便利で安全な選択肢です。特に非接触スポーツでは問題なく使用でき、接触のあるスポーツでも適切な保護具を使用することで、安全に治療を続けることが可能です。患者さん一人ひとりの生活スタイルやスポーツの種類に合わせて、最適なケアを行いましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 梅田茶屋町クローバー歯科・矯正歯科
院長 竹田 亮

2007年 国立長崎大学歯学部卒業。

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梅田茶屋町クローバー歯科・矯正歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック