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親知らずの抜歯後に気を付けるべきポイント

親知らずの抜歯後に気を付けるべきポイント

親知らずは真っ直ぐに生えることが珍しいため、抜歯を経験する方も多いです。しかし、抜歯後のケアが不十分だと、回復が遅れたり、感染症が起こることがあります。ここでは、親知らずの抜歯後に気を付けるべきポイントについてご説明します。

親知らずの抜歯後の初期対応とは?

親知らずの抜歯後、最も重要なのは、初期の適切な対応です。歯を抜いた直後は、出血や痛みが生じやすく、術後の回復がスムーズに進むかどうかは、この時期のケアにかかっています。以下のポイントに注意してください。

  • 歯を抜いた箇所にガーゼをしっかりと噛む。出血を止めるためにガーゼを最低でも30分間は当て続けることが必要です。
  • ガーゼを取り替える際、無理に傷口を触らないようにしましょう。再び出血を引き起こす可能性があります。
  • 術後数時間は、過度な運動や興奮を避け、身体をリラックスさせることが回復を助けます。

親知らずの抜歯後、治癒過程をスムーズに進めるために初期ケアは大変重要です。

1. ガーゼの使用

親知らずの抜歯後、出血を止めるために抜歯した傷にガーゼをあてて30分から1時間程度しっかりと噛んで圧迫することが必要です。出血が続く場合は、新しいガーゼを使用し、再度噛み続けます。ガーゼは清潔なもので、交換する際は手を清潔に保ちましょう。

2. 口をすすがない

抜歯直後の24時間は、口をすすがないようにすることが大切です。これは、血餅(けっちょう)が形成されるのを妨げないためです。血餅は口内に出来るかさぶたのようなもので、これが正しく形成されて傷口を覆うことで出血が止まり、傷口が保護されます。

3. 冷やす処置

抜歯後の数時間は、患部を冷やすことで腫れや痛みを軽減することができます。冷却パックや氷をタオルで包んで頬に当てます。15分冷やした後、15分休むというサイクルを数時間続けると効果的です。冷やす際は氷を直接肌に氷を当てないように注意し、冷やしすぎないようにしましょう。

4. 血餅の保護

血餅が形成された後は、はがれてしまわないように特に注意が必要です。固い食べ物やストローの使用、強い口の動きは避けましょう。血餅が取れると、痛みや出血が再発しやすくなるため、血餅がはがれないように慎重に行動しましょう。

5. 飲食の制限

抜歯後2時間は何も食べたり飲んだりしないようにしましょう。その後、温かいものや辛いものを避けて、冷たいまたは常温の柔らかい食べ物を摂ると良いです。アルコールやカフェインを含む飲み物は避け、水や薄いお茶などの刺激のない飲み物を選びましょう。

6. 服用薬の管理

抜歯後には、痛み止めや抗生物質が処方されることがあります。医師の指示通りに服用し、痛みや感染を予防しましょう。市販の鎮痛剤を使用する場合も、医師に相談してから使用するようにしましょう。

7. 歯磨きの注意

抜歯後の24時間は、患部を避けて他の歯を優しく磨くようにしましょう。強く磨くと血餅が取れてしまう可能性があります。抗菌作用のあるうがい薬を使用すると良いですが、強くうがいをしないように注意します。

 

抜歯後の初期ケアは、順調に回復するための鍵となります。適切な止血、冷却、血餅の保護、飲食の制限、薬の服用、そして歯磨きの注意点を守ることで、スムーズな回復が期待できます。何か異常を感じた場合や出血が止まらない場合は、すぐに歯科医に相談するようにしましょう。

出血を防ぐための注意点

親知らずの抜歯後、出血は避けられないものですが、適切な処置を行えばすぐに収まることが一般的です。出血を最小限に抑えるためには、以下の点に気を付ける必要があります。

うがいは控えめに

強いうがいは、血餅(かさぶた)を流してしまい、再び出血する原因となります。必要な場合は、軽く水を含んで優しく口をすすぐ程度にしましょう。

刺激物を避ける

熱い飲み物やアルコール、辛い食べ物などは傷口を刺激し、出血や痛みを悪化させる可能性があります。冷たい飲み物や温かすぎない食べ物が推奨されます。

安静に過ごす

激しい運動や重労働は血圧を上昇させ、出血のリスクを高めます。術後はできるだけ安静に過ごすことが重要です。

日常生活における注意点

親知らずの抜歯後は、適切なケアを行うことで、回復を促し、合併症を予防することができます。

1. 激しい運動を避ける

抜歯後は少なくとも48時間、激しい運動や重い物を持つことを避けましょう。これにより、血圧が上がり、再び出血するリスクを減らすことが出来ます。軽い散歩程度の運動は問題ありませんが、身体を過度に使う運動は控えるようにしましょう。

2. タバコとアルコールを控える

喫煙は傷口の治癒を遅らせ、感染のリスクを高めます。少なくとも1週間はタバコを控えるようにしましょう。アルコールも同様に、治癒を遅らせる原因となります。飲酒は1週間程度控えることが推奨されます。

3. 口腔内の清潔を保つ

親知らず抜歯後の24時間は、患部を避けて他の部分を慎重にブラッシングしましょう。お口の中を清潔に保つことで感染を防ぎます。術後すぐのうがいは良くありませんが、24時間経過した後は、医師の指示に従い、優しくうがいをすることができるようになります。抗菌性のうがい薬を使うとより効果的です。

4. 食事と飲み物の選び方

抜歯後の数日は、柔らかい食べ物を中心に摂るようにしましょう。スープ、ヨーグルト、ゼリー、オートミールなどが適しています。

熱い食べ物や飲み物は出血を引き起こす可能性があるため、冷たいまたは常温のものを選びましょう。

ストローの使用は避けましょう。ストローを使うと口内の圧力によって血餅がはがれてしまうことがあります。

5. 痛みと腫れの対処

痛み止めを適切に使用しましょう。医師が処方した薬を定期的に服用し、痛みを管理します。市販の鎮痛剤を使用する場合は、医師に相談してください。

抜歯後24時間以内は冷却を行い、腫れを抑えます。氷をタオルに包んで15分冷やし、15分休むサイクルを繰り返します。

6. 睡眠時の注意点

頭を高くして寝ることで、腫れや出血を防ぐことができます。枕を2つ重ねて使用すると良いでしょう。横向きに寝ることは避け、仰向けで寝るように心掛けます。

7. 服用薬の管理

抗生物質が処方された場合は、指示された期間中しっかりと服用し、感染を予防しましょう。痛み止めは症状に応じて使用し、無理に我慢しないようにします。

親知らずの抜歯後は、適切なケアと注意が必要です。激しい運動や喫煙・飲酒を避け、口腔内の清潔を保つことで、早期回復を促進し、合併症のリスクを減らすことができます。また、食事や飲み物の選び方にも注意し、痛みや腫れの管理を適切に行うことで、回復期間を快適に過ごすことができます。何か異常が発生した場合や不安がある場合は、すぐに歯科医に相談するようにしましょう。

食事と飲み物の選び方

親知らずの抜歯後の食事には特別な注意が必要です。

  • 柔らかい食事を摂る・・スープ、ヨーグルト、ゼリー、オートミールなど、柔らかくて噛む必要が少ない食事が適しています。
  • 熱い食べ物や飲み物を避ける・・熱いものは出血を引き起こす可能性があるため、冷たいまたは常温のものを摂取しましょう。
  • ストローを使わない・・ストローを使用すると、口内の圧力が変わり、血餅が外れる原因になります。

痛みと腫れの対処法

抜歯後の痛みと腫れは避けられませんが、適切な対処法を知っておくことで快適に過ごせます。

  • 処方された痛み止めを使用する・・術後の痛みが強い場合は、処方された鎮痛薬を指示通りに服用してください。痛みを我慢するよりも、薬を正しく使うことで体の回復をサポートできます。
  • アイスパックの使用・・冷やすことで炎症や腫れを抑えることができます。術後48時間以内は特に冷やすことが有効ですが、その後は温湿布に切り替えることが推奨されます。
  • 安静に過ごす・・回復を促すためには、身体をしっかり休めることが不可欠です。睡眠を十分に取り、体調を整えることが大切です。

抜歯後の合併症に注意

親知らずの抜歯後にはいくつかの合併症が発生する可能性があります。特に注意すべき合併症は以下の通りです。

  • ドライソケット・・血餅がうまく形成されない場合、骨が露出して痛みを引き起こします。強い痛みが続く場合は、すぐに歯科医に相談しましょう。
  • 感染症・・抜歯後の傷口から細菌が侵入し、感染症を引き起こすことがあります。発熱や腫れがひどくなる場合は、医師に診てもらうことが必要です。

まとめ

親知らずの抜歯後には様々な注意点がありますが、正しいケアを行うことで、快適に回復することが可能です。適切なケアを心掛け、問題が発生した場合はすぐに専門家に相談するようにしましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 梅田茶屋町クローバー歯科・矯正歯科
院長 竹田 亮

2007年 国立長崎大学歯学部卒業。

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梅田茶屋町クローバー歯科・矯正歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック