セラミック矯正の問題点を知らずに安易に治療を行うのはおすすめしません。セラミック矯正のメリット・デメリットをそれぞれ詳しくご紹介いたします。
セラミック矯正とは
セラミック矯正やスピード矯正、クイック矯正と呼ばれる治療についてまずご説明します。悪い歯並びの状態を不正咬合と専門的に呼び、様々な種類があります。
- 出っ歯(上顎前突)
- 受け口(下顎前突)
- 歯のガタガタや八重歯(叢生)
- 前歯が閉じられない(開咬)
- すきっ歯(空隙歯列)
- 噛み合わせが深い(過蓋咬合)
悪い歯並びの原因である歯を大きく削り、セラミックの被せもの(クラウン)を被せて白くきれいな歯並びにするという治療です。歯を動かして行う治療ではありません。
メリット
セラミック矯正は、矯正の器具を装着して歯の位置を動かすことは行わないため、下記のようなメリットがあります。
- 歯の動きによる痛みがない
- 矯正治療中とわかりやすい見た目や違和感がない
- 歯の動きがないため後戻りを起こさない
- 審美性の高さが魅力で天然歯と遜色ない白さや美しさになる
- 歯の色や形を改善することができる
- レジンは吸水性という特徴があり変色するが、セラミックは陶器と同じ材料であるため、変色を起こさない
- 歯列矯正は年単位の治療期間が必要だが、セラミック矯正は数回の通院で約3ヶ月強で治療が終了する
デメリット
人工歯を被せて歯並びの見た目を整えるというセラミック治療の特徴により、下記のデメリットがあります。
- 健康な歯を削るため、歯の寿命を損ない他の歯にも影響を及ぼす
- 歯を削り過ぎて歯髄炎になると、治療が長引く可能性がある
- 神経を取ると歯質が弱くなるため、将来的に歯の破折の可能性がある
- 歯本来の角度を変えることができない
- 噛み合わせが悪くなる可能性がある
- 食いしばりや噛みしめなどの癖によりセラミック歯が割れたり欠けるリスクがある
- 定期的にメンテナンスで状態を確認しなければ二次虫歯になる可能性がある
セラミック矯正の問題点を知ろう
これらのセラミック矯正の特徴やメリット・デメリットをきちんと確認したうえで治療をされれば後悔するような不安点は減ります。
比較的向いている方
このような方にはセラミック矯正が向いています。
- 職業上歯列矯正が難しい方
- どうしても短期間で歯をきれいにしなければならない方
比較的向かない方
このような方には、セラミック矯正よりも歯科矯正をおすすめします。それでもセラミック矯正をしたいという希望や理由があれば、審美歯科や矯正歯科を行っている歯科医院へ相談しましょう。
- 軽度の不正咬合ではない方
- 噛み合わせが問題がある方
セラミックの歯を入れてからも、定期的に通院して歯の健康状態を把握するメインテナンスがとても大切です。
セラミック矯正の問題点に関するQ&A
セラミック矯正は、不正咬合による歯の歯列矯正ではなく、歯を削ってセラミックのクラウンを被せる治療方法です。歯を移動させるのではなく、被せものを通じて美しい歯並びを実現します。
セラミック矯正が向いている方には、職業上歯列矯正による治療が難しい方や短期間で歯並びをきれいにしたい方が含まれます。特に矯正器具が避けられる場合や急いで歯の状態を改善したい場合に適しています。
セラミック矯正が向かない方には、軽度な不正咬合の方や噛み合わせに問題のある方が含まれます。歯を削る治療であるため、特に噛み合わせの問題が深刻な場合は他の矯正方法を検討すべきです。
まとめ
- ワイヤーブラケットかマウスピースで歯やお口の健康に配慮し歯を動かす歯列矯正
- 歯を動かさずに短期間で状態を改善するセラミック治療による矯正
お顔だちがそれぞれ異なるようにお口の状態もそれぞれ個人差があり、いずれを希望されるかは患者様ご自身の希望が大切になります。口腔内を歯科医師に診断してもらい、治療計画や費用などの説明を受け、疑問がない状態で安心して治療を受けるべきです。予約制でカウンセリングを行っている医院は多くありますので、お気軽にお問合せください。