歯周病は大人だけでなく、子供の間にもみられます。歯周病をどのように予防すれば良いのかご説明します。
歯周病予防のポイント3つ
- 自分自身で毎日の手入れをきっちりと行う
- 歯科医院で定期健診を受ける(専門器具で処置をしてもらう)
- 生活習慣の改善(規則正しい生活)
この流れが予防には非常に重要です
歯周病は免疫力が低下すると症状が強く出たり、組織の破壊がより進行していきます。
歯周病の予防方法は?
歯周病の予防のためには、細菌のすみかである歯垢をきっちり取り除くことが必要です。歯垢を除去するために、①毎日の歯磨きなどのセルフケアと、②歯科医院での定期健診(クリーニング)の両方を行っていきます。
1.セルフケアで歯周病予防
家庭での歯磨き等のデンタルケアのことを総称してセルフケアと呼びます。中心となるのは歯ブラシによるブラッシング、その目的は、磨き残しを極力少なくして歯垢を歯から除去することです。
1日に何度も歯みがきを行っても、磨き残しが多く、歯に歯垢が残ったままになっていると、歯垢に細菌が増殖して虫歯や歯周病のリスクが高まります。
そのため、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも使用して、効果的に歯垢を落としましょう。
2.歯科医院の定期健診で歯周病予防
セルフケアだけでは落としきれない歯垢を落とすのが歯科医院での定期健診(クリーニング)です。丁寧に歯磨きしているつもりでも、磨きにくい場所に歯垢が残ってしまっている方が殆どです。それらを歯科衛生士が専用の機具で除去します。
また、歯垢が溜まってから一定の時間が経過すると、歯垢は硬い歯石に変わります。歯石は歯ブラシでは取れませんので、定期健診で除去しなければなりません。
定期健診時のクリーニングでは、歯垢や歯石を除去して歯の表面をツルツルに磨き上げ、歯垢がつきにくい状態にします。同時にお口の中の細菌を洗い流して減らしますので、歯周病予防のためには年に2~4回程度の定期健診をお勧めします。
歯周病とは?
歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性の病気です。歯と歯肉の境目に歯垢(プラーク)が蓄積し、そこに多くの細菌が繁殖して炎症を起こします。感染の原因となる歯垢を取り除く歯磨きや食生活などの生活習慣を見直す必要があります。
歯周病は初期症状としてまず歯肉炎が起こり、歯茎が赤く腫れてブヨブヨした状態になります。歯肉炎の段階で治療を始めた場合は、毎日のセルフケアと歯科医院でのクリーニングで徹底的に歯垢を除去し、歯石を作らないようにすることで、歯茎の状態は改善します。
しかし症状が進んでいき、歯周病菌による炎症で歯の周りの歯ぐき(歯肉)や歯を支える骨などが溶けてしまうと、もう元には戻せませんので、それ以上症状を悪化させないための治療となります。
歯周病の症状が進むと、最後には歯がグラグラしてきて歯が抜けてしまいますので、出来るだけ初期発見して治療を開始し、歯周病の進行を止めたいものです。
歯周病の原因
歯周病の原因は歯垢ですから、それをためない、増やさないことが基本です。歯周病菌は、多かれ少なかれすべての人のお口の中に存在しますが、すべての人が歯周病にかかっているというわけではありません。
発症するかしないかは、身体を守ろうとする防御機能とのバランスが関係しています。身体の防御機能が低下していれば歯周病を発症しやすくなります。
一部の歯周病では、遺伝的要因の影響もありますが、ほとんどの成人の方の歯周病は、「生活習慣・口腔内の環境・身体の状態」が大きくかかわっています。
歯周病に気付くには?
初期の歯周病はほとんど自覚症状がありません。半年に一度は歯科医院で定期検査を受け、必要に応じて歯石除去やブラッシング指導などトータルチェックをしてもらうと良いでしょう。
歯磨きだけでは歯垢は落としきれないので、取り残した歯垢を除去しない限り、症状は進行していきます。歯周病は、できるだけ早期発見・早期治療することがポイントです。
歯周病予防に関するQ&A
歯周病の初期症状は歯肉炎で、歯茎が赤く腫れ、ブヨブヨした状態になります。この段階で治療を始めると、歯垢と歯石の除去により歯茎の状態が改善します。
歯周病が進行すると、歯の周りの歯肉や歯を支える骨が炎症により溶けてしまう可能性があります。最終的には歯がぐらつき、抜けてしまうこともあります。
歯周病の主な原因は歯垢で、歯垢を増やさない、蓄積させないことが重要です。生活習慣、口腔内の環境、身体の状態が歯周病の発症に影響します。
歯周病の予防に重要なポイントは、毎日の自己ケア、定期的な歯科医院での健診、そして健康な生活習慣を保つことです。
歯周病を早期に発見するためには、定期的に歯科医院で検査を受けることが重要です。初期の歯周病は自覚症状が少ないため、専門家によるチェックが必要です。
まとめ
歯周病予防のためには、毎日のセルフケアと歯科医院での定期健診が必要不可欠です。ストレスで免疫が落ちているときにはお口の中に歯周病や虫歯を引き起こす悪玉菌が増えやすくなりますので、規則正しい生活を送ることも大切です。