銀歯はセラミックと比べると、歯との間に段差が出来て二次虫歯になりやすいといわれます。では、歯周病のなりやすさという点では、セラミックと銀歯に違いはあるのでしょうか?セラミックに歯周病予防の効果があるのかどうかについてご説明します。
目次
銀歯は歯周病になりやすい?
銀歯は表面に細かい傷がついたり経年劣化が起こりがちです。そうなると歯垢などの汚れがつきやすくなり、お口の中の細菌が増えて歯茎に炎症が起こり、歯周病になるリスクがあります。
銀歯と歯茎の間の溝には汚れが付着しやすく、歯磨きの磨き残しがあるとやがて歯石が出来、お口の中の環境は更に悪化します。
セラミックは銀歯と比べて歯周病予防効果がある?
虫歯も歯周病も、お口の中の細菌によって起こる病気です。細菌が主に増殖する場所は、歯と歯の間や歯と歯茎の間についた歯垢の中や、歯垢が時間が経って硬くなった歯石の中です。
セラミックは表面がツルツルで歯垢が付着しにくいという特徴があり、お口の中の細菌を増殖させにくいため、銀歯と比べると歯周病予防にも一定の効果があるといえます。
しかし、歯周病予防に大切なのはプラークコントロールで、お口の中から歯垢や歯石を除去し、細菌を減らすことが重要です。
そのため、セラミックだから大丈夫ということではなく、やはり数か月に一度は定期健診を受けて歯のクリーニングで、歯磨きでは落とせなかった歯垢や歯石を徹底的に取り除く必要があります。
銀歯とセラミック 二次虫歯になりやすいのは銀歯?
銀歯が二次虫歯になりやすい理由
銀歯は経年劣化によって歯との間に隙間が出来、そこから虫歯菌が侵入して詰め物や被せ物の内部で虫歯が進行する「二次虫歯」が起こりやすいことが知られています。
銀歯と歯を接着している歯科用セメントも劣化が起こりますので、そこにも隙間が出来て、細菌が入り込みます。
また、銀歯の表面は歯垢などの汚れが付着しやすいことも、虫歯になりやすい理由となっています。
セラミックが二次虫歯を予防しやすい理由
セラミックの表面はツルツルしており、歯垢がつきにくいという特徴があります。また、歯との間の隙間も出来にくいため、隙間から虫歯菌が入り込むことがなく、二次虫歯になりにくい材質といえます。
セラミック治療にデメリットはあるの?
セラミック治療は銀歯と比べると審美性に優れており、前歯にセラミックの差し歯をした場合、隣の歯と色や形を馴染ませることが出来ますので、とても自然な見栄えとなります。
また、二次虫歯や歯周病へのリスクも、銀歯よりは低くなります。では、セラミック治療にデメリットはないのでしょうか?
セラミック治療のデメリット
- 自由診療なので治療費が高額
- セラミックは陶器の材質なので、歯ぎしりや食いしばりがあると割れることがある
- 白い色で作り過ぎないように注意が必要
- 銀歯を被せるよりも歯を多く削る必要がある
セラミックと銀歯の比較に関するQ&A
銀歯は経年劣化により歯との間に隙間ができ、虫歯菌が侵入して詰め物や被せ物の内部で虫歯が進行しやすくなります。
銀歯は経年劣化により表面に細かい傷がつき、歯垢などの汚れが付着しやすくなります。これにより細菌が増え、歯周病のリスクが高まります。
セラミックは表面がツルツルで歯垢が付着しにくいため、お口の中の細菌を増殖させにくくします。したがって、銀歯に比べて一定の歯周病予防効果がありますが、プラークコントロールが重要です。
まとめ
セラミック治療は自由診療で治療費が高いため、治療にあたっては、担当医と話し合い、メリットとデメリットの両方を理解したうえで治療をお決めいただくことが大切です。